- 目標復旧時点(Recovery Point Objective = RPO)
- 目標復旧時間(Recovery Time Objective = RTO)
バックアップの遠隔地保管
RPO
- RPO はバックアップ頻度に依存
- 日次バックアップであれば、RPOは1日、最大で1日分のデータがロスト
RTO
- 比較的、長い
- データベースのサイズに比例
- 特にサイズの大きいデータベースのリカバリは時間がかかる
- コスト
- ストレージ保管コスト+バックアップを転送するコストがかかる
- 基本的には低コストだが、クラウドではネットワーク転送コストが高くつくため、バックアップのサイズが大きいと、レプリカのほうが安くつく場合がある
非同期レプリカを遠隔地に設置
- RPO
- RTO
- 比較的、短め
- データのリカバリが不要
- 復旧時に、レプリカの台数やスペックを変更する場合はその時間も考慮
- コスト
- レプリカの台数や構成に依存
- すぐに切り替えられるよう、本番と同じ構成にすると高コスト
- 最小構成であれば比較的低コスト
- テーブルを限定することも可能
マルチリージョンクラスター
分散データベースを想定。DBサーバを複数のリージョンに配置し、複数のリージョンにまたがった単一のクラスターを構成する。 データは複数のリージョンに同期的に書き込まれる(複製される)。
- RPO
- RPO: 0。データロストなし。
- RTO
- 最短。タイムアウトの設定にもよるが、秒レベルで障害サイトが切り離される。
- 復旧作業自体が不要。
- コスト
- 基本的に高い
- その他
- クエリの性能(レイテンシ)が悪化する
- 切り戻しが容易
- 分散データベースを用いるため、3リージョン以上
ざっくりとしたまとめ
手法 | RPO | RTO | コスト |
---|---|---|---|
日次バックアップの遠隔地保管 | 1日 | 長め | 低め |
レプリカ | 数秒 | 構成に依存 | 中ぐらい |
マルチリージョンクラスター | 0 | 秒レベル | 高い |